トッパンホールで行われてきた第90回 日本音楽コンクール予選会も、とうとう最終予選です。
これまでの予選では指定の課題曲から選択し演奏しましたが、第3予選は37分から45分のリサイタル形式で行われ、<シューベルト・メンデルスゾーン・ショパン・シューマン・ブラームス>の10分以上の作品を含めて、各自が自由にプログラミングをします。
今回の結果により、いよいよ本選のオーケストラとコンチェルト(協奏曲)を弾く方が決まります。そのため審査をする側は、この場の演奏の到達度を問うとともに「コンチェルトを弾ける力量があるか」も推し量ります。
二度の厳しい予選を勝ち抜いてきた10名が出場しました。
<プログラム> 出演順
※第3予選での得点の60%が本選の結果に加算される
1. 高梨 壮一郎
・ブラームス ソナタ第3番 f moll op.5
2. 谷 昴登
・ショパン マズルカ風ロンド f dur op.5
・ショパン ノクターン第13番 c moll op.48-1
・リスト ソナタ h moll
3. 本多 伊織
・シューマン フモレスケ B dur op.20
・バルトーク ソナタ Sz.80
4. 高倉 圭吾
・ブラームス 8つの小品 op.76
・シマノフスキ 変奏曲 op.3
5. 藤平 実来
・シューベルト 3つの小品 D946より 第2番、第3番
・ラヴェル 鏡
6. 永井 希望
・シューベルト ソナタ 第18番「幻想」 G dur op.78
7. 鴨川 孟平
・スクリャービン ソナタ第5番 op.53
・シューマン 幻想曲 C dur op.17
8. 佐川 和冴
・ブラームス 7つの幻想曲 op.116
・リスト 死の舞踏 S.525 R.188
9. 坂口 由侑
・シューベルト さすらい人幻想曲 C dur D.760 op.15
・リスト 「モーツァルトのレクイエム」よりラクリモーサ S.550/2
・シューマン 蝶々 op.2
10. 森永 冬香
・ブラームス ソナタ第3番 f moll op.5
・ラヴェル 「夜のギャスパール」より スカルボ
Bravi!!みんな素晴らしかったです!!
この日のために、己の本領がもっとも発揮される作品を入念に準備して、今日の舞台で披露した出場者たち。第1予選からタイトに行われてきた中、張り詰めた気持ちを抱え、どんな思いを持ってこの日の朝を迎えたのでしょうか。リラックスした様子で笑顔の出場者もいれば、およそ競争の場に出てきたとは思えない飄々とした様子の出場者、静かに自分の世界を保たんとしているかのように見える出場者もいます。みな、この舞台に懸ける思いは一つです。
彼ら一人ひとりが作り上げる世界に、心をこめて拍手を送りました。
第3予選の結果です。
下記の4名の方が、10月24日(日)に東京オペラシティコンサートホールで行われる本選へと進まれます。
※第3予選演奏順に掲載
谷 昴登さん
高倉 圭吾さん
藤平 実来さん
佐川 和冴さん
おめでとうございます。
この日の模様は、10月14日(木)のラジオ NHK-FMで7:25-9:15に放送されます。
本選出場の4名の方には、体調にお気をつけて、本選の舞台、オーケストラとの共演を心から楽しんでくださいますように。
当日楽しみに聴かせていただきます!!